ほくろ除去

ほくろとは

ほくろとはほくろは、表皮の最深部の基底層にあるメラノサイトという色素細胞が変化した「母斑細胞」が集まってできた良性の腫瘍で、医学的には母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)または色素性母斑(しきそせいぼはん)といいます。皮膚のどのぐらいの深さにできているかによって青灰色、褐色から黒に近い色まで色が異なり、皮膚上に平にできる物、いぼのように盛り上がっている物など、様々なタイプがあります。また、多くのほくろは生まれたときからありますが、中には成人してからできる物もあります。
通常のほくろは良性ですが、稀にほくろによく似た悪性の腫瘍があります。特にほくろと間違えやすいのは、基底細胞がんと悪性黒色腫(メラノーマ)です。基底細胞がんは進行もゆっくりしており、転移もしにくい物ですが、悪性黒色腫はできてから1か月の間に治療を始めるかどうかが生死の分かれ目というほど進行のはやい腫瘍で注意が必要です。
悪性黒色腫は通常のほくろと異なり、境界がはっきりせず色も均一ではない物がどんどん大きくなってくるといった一般的な特徴はあるのですが、実際の鑑別は大変難しいです。そのため、急にほくろができた、大きくなってきたなどに気づいたら、できるだけはやめに皮膚科を受診してください。

ダーモカメラによるほくろの診断

ほくろなど皮膚の病変の鑑別は、肉眼だけではなかなか難しく、そのため一般的に皮膚科ではダーモカメラという、特殊なデジタルカメラを用いています。ダーモカメラでは一度の撮影で、皮膚の反射のある自然な状態、反射のない状態、UV光を使った皮膚深層までを解析できる状態の3種類の画像を観察できるため、さらに精度の高い鑑別が可能になりました。
しかしながら、それでもほくろ状のできものの良性・悪性の判別などは実際に切除して病理検査を行うまでわからないケースもあります。また、生まれてからずっとあるほくろでも、ごく稀に悪性化することもありますので、悪性黒色腫が好発する足の裏などでは、生まれながらのほくろであっても、切除をお勧めするケースもあります。

保険適用でほくろ除去

ほくろを除去する方法で、保険が適用されるケースとしては、ほくろが皮膚から飛び出していて、衣服の着脱等でひっかかって傷ができる可能性があるなど、生活に支障がおきているケースに加えて、切除して病理検査を行わなければ、悪性の腫瘍の可能性が否定できないといった場合で、それ以外では審美上の理由でなくとも自由診療になってしまう可能性があります。
当院では、メスを使用して除去する切除法をメインに治療を行っています。
手術可能日は、月曜日・木曜日・金曜日午後となります。ご予約の際にご確認下さい。

切除法

切除法は、健康保険適用のほくろ除去法としては第一選択肢となる治療法です。
手術は、局所麻酔で行います。麻酔が効いたことを確認してから、皮膚を切開し、ほくろとそのまわりの組織を切除します。このとき、皮膚の奥の真皮層の細胞までしっかりと取り去ることで、ほくろの再発を予防することができます。切除法のメリットは切除後再発しにくい点と病理検査ができることです。
切り取った組織は病理検査によって、良性か悪性かの判定を行います。

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